キブツって一体なんだ?どんな場所なの?!
こちらイスラエルに来て早一ヶ月が経ちました!
砂漠へ来ては3週間弱。
この猛烈な熱さにはもう慣れました。
毎日、半日以上も外にいるおかげで、こちらのひとよりも焼けてます( ;´Д`)
よく「お前焼けすぎだろッ!」と言われるようにもなってしまいました(笑)
ところで、前回は今住んでいる砂漠地帯がどんな感じかを伝えました。
今回は、なぜそんな砂漠に住めんの!?かそのワケを紹介します。
簡単に言うとイスラエルにはキブツ(Kibbutz,קיבוץ)という場所があり、私はそこで海外からの労働力として働く代わりに住まわしてもらっているからです。
上空に珍しく雲が大量発生
キブツって??
キブツとは元々ヘブライ語で「集団・集合」を意味する言葉です。
日本語では共産農業共同体とか社会主義的共同体という言葉に訳されています。
現在では主に灌漑事業、農作業に従事しており国内で消費される野菜や
果物のほとんどを生産しておりイスラエルの産業を支えています。
キブツの中には宿泊可能な施設があるものや観光業、プラスチック工場などを仕事にしているところもあります。
現在、国内には270以上のキブツがありそれぞれが独自のポリシーや精神・理念、ユニークさを持っています。
またキブツのサイズも様々で、人口が100~1,000人規模のものまで幅広いです。
因みに国内のどこにどんなキブツが点在しているかがまとめられているサイトがあるので、興味があるひとはどうぞ!ワンクリックで簡単検索!
<Find your friends from the Kibbutz!>
http://find.kibbutzvolunteers.org.il/map.php
キブツの歴史は、100年以上のものから最近できたものまであり千差万別なので、
基本的な歴史はwikipediaに任せいます!
こちらもご確認ください👇
主にここでは自分の目で見て、肌で感じ、また聞いたり調べたりしたことをお伝えします!
Kibbutz Samarに来ました!
私のいるキブツサマールは、南部ネゲブ砂漠の端、ヨルダン国境の直ぐ隣に
位置しています。サマールとはヘブライ語でイグサ系の植物の名前です。
こっちのひとに聞いたら1976年に創設された当時、今のナツメヤシ農園があった場所にたくさん生えていたことからその名前を付けたと言われています。
名前の由来の植物 アラブ人は編んでロープを作っていたという
ー住人ー
人口はおよそ40世帯ほどからなり、国内外の労働力としてのボランティアを含めると200人前後です。イスラエル国内のキブツとしては、小規模だと言えるでしょう。
現在は、オーストラリア、ドイツ、フランス、ハンガリー、ポーランドそして日本の
6か国から各1名づつのボランティアがいます。
他にもエチオピアからのユダヤ人やイギリスやアメリカからの移住者もいたりと
人種も国籍も様々です。
ボランティアハウス 2~4人で共同生活を送る
先日、正確な世帯数や人口について受け入れの担当をしているひとに聞いてみたら、
「え〜っとな、いまはだいたい150~200人くらいかなぁ」
という感じでそれほど把握してませんでした!( ´ ▽ ` )ノ
というのも、定住者や移住者など一定数はいるものの、ボランティアは新たに来る人や期間を終えて出て行くひとがいたりと流動的でもあるからだと思います。
どんなひとが住んでるのか、どんな理由でサマールへ移り住んできたのかなどは
今後もっと調べてから投稿したいと思います!
ーサマールの産業ー
キブツの全体図
サマールの主力産業は乳牛とナツメヤシ栽培です。
ミルクはほぼ毎日採取しているようですが、ナツメヤシの収穫はまさにこれからであり
繁忙期は来月中旬から10月頃までだそうです。収穫の間はキブツメンバー総動員で
作業し、昼間と夜間のツーシフトで行うとのことです。
ここに来てからほぼずっと農場で働いていますが、作業内容やナツメヤシの種類や流通等に関してもなかなか奥が深いことが分かってきました。
またナツメヤシについても一つの投稿としてまとめてから皆さんにお伝えしようと思います( ^ω^ )
他にも芝生の栽培と販売や観光業も行っています。
また定住者は農園やキブツ内の事務所で働く人もいれば、隣のキブツや
南部のエイラットで仕事を持っているひともいます。
かつて日本を旅したことがきっかけで日本とイスラエルで鍼灸の勉強をし、
イスラエルで資格を取得したひとは隣のキブツのクリニックで働いたり、
エイラットでも依頼者に施術をし仕事にしています。
キブツ外での仕事による収入は全体の約2割程度ですが、主力であるナツメヤシは
5割近くになっています。
ーキブツの施設ー
ここに全て載せるのことはできませんが、日々自分も利用する施設を紹介します。
まずはプール!
キブツの真ん中あたりに位置し、全体図で見るとくの字に曲がっているのがプールです。しかもなんと24時間いつでも入り放題!
到着した初日から今まで入らなかった日はありませんo(`ω´ )o
農園から帰ってきた直後、夕暮れ時、寝る前の夜中などいつでもプールは
灼熱の気候において無くてはならないものです。
マットで浮かぶのもよし、プールサイドの芝生でギターを弾くのもよし、
思い切り飛び込んでも誰も何も注意しません。
しかし、ライフガードがいないため子供が泳ぐ時は親がちゃんと見ていたりして
全て個人の責任に任されています。
みんな大好き砂漠のプール
次はダイニングホール。
主に食堂としての役割を果たしています。
キブツではグランドやプールに次ぐ大きな施設で内部には調理場、食料庫、冷凍室、野菜室、乳製品冷蔵庫、パン・コーヒー置き場などがありキブツメンバーの胃袋を日々支える拠点となっています( ^ω^ )
メニューは日替わりの体制をとっているようですが、昼に余ったものは夕食時にも出され可能な限り消費されるようになっています。
またキブツ内での方針を考えたり決め事をする際など大人たちが集まってミーティングを開くのにも使われたりしています。
この日のメインはピザ!
調理場 常に5、6人で作業している
最後に紹介するのはボランティアハウス。というか、その見た目から
キャラバンと言われています。定住者はしっかりとした一軒家に住んでおり、
国内からのボランティアは上から二枚目の写真のようなこじんまりとした
ミニハウス、そして国外からのボランティアは掘建小屋とまでは言わないまでも、
かなり簡素に作られたキャラバンに住んでます。
中はダイニング、ベッドルーム2部屋、キッチン(コンロ無し)、ユニットシャワー
という感じで、私のキャラバンは今フランス、ハンガリー、ポーランド人の4人住まいです。各部屋にはちゃんとエアコンが付いていますが、温度設定は不可で扇風と冷房の二択しかない簡単なものです。
しかも、冷房の温度がどういうわけなのかとてつもない低さと強力な風の威力で
冷蔵庫並みに部屋を冷たくしてくれます。
キャラバンの外観 壁はかなり薄い
私のベッド 上のくぼみが強力A/C
キッチン
キブツ内には他にも緊急時のシェルター約10箇所、多目的ホール、幼稚園、
陶芸教室、ミニ図書館、農業用マシーンやトラクターの修理場所など
点在しています。
という感じになんとかまとめてみましたが、サマールの雰囲気は文章よりも
映像で見た方が伝わりやすいと思うので下記をご覧ください(笑)
暑い夏に砂漠のオアシスで過ごすのはいかかでしょう?
レヒトラオート!